腹上の花

(全29ページ中始めの約6ページ分表示)  ひとつ屋根の下に暮しながら……といっても、辰巳は母屋、種吉は離れで寝起きしているのであったが、その離れに辰巳が訪れて来ることがまず稀で、しかも連れの女が二人の中学時代の同級生ツ [...]

血塗レ女顔

(全34ページ中始めの10ページ分表示) 壱  そういう体質というのやら知らんが、特別寒くもないのに始終乳首が冷えやがる。なもので、湯船で丹念に温めてやるのが、日課のよなものになっております。  入浴には日が沈むか昇りつ [...]

蜥蜴

(全10ページ中始めの3ページ分表示)  夜中に女房またぞろ寝床這い出す。面妖そこはかとなし。台所にてごそごそ、後頭部に口有りて飯を喰らう、はたまた油嘗める、若しくは人形を愛でるか……とある夜(よ)到頭、ドキドキ隙見する [...]

口紫

(全5ページ中始めから1ページ分表示)  唇が腫れておるの厭わず口付けろと仰る。けれどもその腫れちゅうのが徒事でない故、思わず知らず肌が粟立って来(く)。  夫は四十前の男盛りとでもいう年頃だが、全体的にほっそりとして、 [...]

なれはて

(全18ページ中始めから3ページ分表示)  あたくし、昔からひとりぽっちでした。  いつだって、かなしいくらいに個人でした。  ごくふつの親たちのまに生まれ、ごく普通の環境で育ってきた筈なのですが、  特別に輪、もしくは [...]

歯科医

(全29ページ中始めから10ページ分表示) 「ちゃんと磨かないとなあ」  満月みたよな顔形のお医者が言うのです。 「でもセンセ、奥歯磨くとオエっとなってしまうんです。特に右下の奥が。いえ、右上もですわね。いえ奥はどこもそ [...]

音楽

38.25「38.25」(CD-R) 1000円。20分。 春田祐介と中島浩太郎のユニット。 ドラムとベースのフリー即興演奏。 試聴 春田祐介「二つの太陽と燃える掌」(カセットテープ) うらなか書房の在庫sold out [...]


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