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大腸内視鏡検査を受けた時の話~大まかな流れや不安だったことなど

time 更新日:  time 公開日:2007/10/18

2007年10月15日、大腸内視鏡検査を受けてきました(潰瘍性大腸炎の疑いがあったため)。
検査自体は30分ほどで終わり、苦痛は全くありませんでしたが、前日~当日の準備がなかなか大変でした……。
検査を受けるまでのおおまかな流れや、不安だったこと、戸惑ったことなどを以下に書いてみようと思います。

大腸内視鏡検査を受けるまでのおおまかな流れ

前日

前日夕食後に下剤を飲む(私は夜8時半くらいに飲みました)。

当日

9:10病院に到着
9:25準備室に入る
9:30~11:30また下剤を飲む(病院によっては、これも自宅で飲むことがあるようです)
11:00~12:00下剤が効いてきてトイレに出たり入ったり(私は10回くらい出ました)
12:00~12:15着替えて検査台に
12:15~12:30点滴を打ったり血圧を計ったりする
12:30~13:00大腸内視鏡検査
13:00~14:30ベッドで休む
14:30~15:00点滴を外したり着替えたりお茶を飲んだりする
15:00~15:15医師の説明
15:15~15:30会計を済ませて終わり

(私の場合です。準備などにかかる時間には個人差があります)

詳細

前日の準備

食事制限があるのかと思っていたら、普通に食べていいとのこと。
○○時以降の食事は駄目、などもなし。
しかし何となく消化がいいもののほうがよさそうだと考え、

朝:おかゆ 昼:パン 夜:素うどん 飲み物:水

というメニューに決める。

これ以降は検査が終わるまで食べものは食べられない。お水、お茶は飲んでもいいとのこと。牛乳などの乳製品はやめておいたほうがよさそう。

夕食後、コップ一杯の水に下剤(ラキソベロン液)を15滴落として飲む。
さァいつ便意がくるのかくるのか、と待っていたが、1時間経っても変化なし。ネットで調べた所、ラキソベロン液の効果は6~7時間後に訪れるとのこと(人によっては12時間以上経ってからということもあるそう)。なァんだ、いずれにしろすぐにはこないんだ、早く寝よう、と床に着く。
しかし結局は下剤がいつ効いてくるのか気になってほとんど眠ることができず……。

当日の準備

朝8時半前に病院に向かう。下剤の効果がまだ出ていなかったので、ひと駅とはいえ電車に乗る時ヒヤヒヤした(麻酔をするので車の運転はできない。そもそも私はペーパードライバーなのでどのみち電車で行くしかなかったけれど……)。

9時10分くらいに無事病院に辿り着く。ちょっと迷ったため10分遅刻。近所の診療所に紹介された病院で、行くのはこの日が初めてだった。事前に下見をしておけばよかったとちょっと後悔……。迷っている時は「病院に着くまで催してきませんように」とひたすら祈った。
到着後、待合室で少し待たされる。この時もまだお腹に変化はなし……。

9時半くらいに準備室に入る。女性の先客が1名座っていてちょっと驚く。看護婦さんが当日の下剤を持ってくる(まだ飲むのですよ……!)。
「昨夜の下剤がまだ効いてこないんですが、更に下剤を飲んでも大丈夫なんでしょうか」と尋ねた所、「あーアレ、効かない人もいるみたいなんですよ。こっちのお薬で腸をキレイにできるので大丈夫ですよ」とのご返答。
看護婦さんが立ち去ってから、先客の女性が、「私も昨日の下剤きかなかった」と言い出す。「当日のコレだけ飲めばよさそうですよね」「ねー来る時ヒヤヒヤよねー」などと下剤の文句で盛り上がる。

当日の下剤は前日のとはまた別物でムーベンというもの。
腸管内容物を動かす(move)」、「便を無にする(無便)」というのが名前の由来らしい(お薬の名前の由来より)……ってダジャレかよ!
これを2時間くらいかけて、2リットル飲めと酷なことをいわれる。2リットルって……お腹がタプタプになっちゃうよ……!
不味いマズイという噂だったので、どれだけのものかとドキドキしながらひと口飲んでみると……、んー、美味しいとは言い難いが、我慢できないほどのまずさではない。塩味のスポーツドリンクといった感じ。ただ、袋に「レモン味」と書いてあったあれは詐欺だと思う。とにかくしょっぱかった。

下剤をチビチビやりながら、テレビを見たり喋ったり本を読んだりして、11時近く。
ちょっとお腹がゴロゴロ、そしてお尻がムズムズするような感覚が……。試しに行ってみるかと準備室内にあるトイレに入ってみた所、何の抵抗もなくシャーッと出てくる
ス、スゴイ! 体調が悪い時の下痢と違って、お腹が差し込んでくるイヤな感じがほとんどなかった。でもそれだけに油断ならない。試しで入っておいてよかった――と思っていると第2波が。それからは立て続けに10回くらいやってきた。

3回目が出たら流さず看護婦さんを呼んで、と言われていたのでそうすると、看護婦さんが目視でソレを確認
「もうちょっとですねー」を2回言われて、10回めくらいのナニでやっとOKが。何回もあんなモノを目にしなくてはならないなんて、看護師さんって大変な仕事だと改めて思う……(まァでもほとんど液体だし、薬のせいか臭いも全然ないので、見せてもそんなに恥ずかしくはなかった)。

先客の方より私のほうが先に準備OKに。ムーベンは1.5リットル飲むくらいで済んだ。先客の女性は2リットルほとんど全部飲んでいた。3回くらいは連続で来たものの、その後がなかなかやってこないようだった。その女性は便秘症だと言っていたので、そのせいなんだろうか。それとも、私は前日に消化のいいものを食べていたため、効きがよかったんだろうか。

この時点でやっと検査着に着替えることに。上に着るのは浴衣の短い版といったような服で、下に履くのはお尻の部分に穴が開いた紙パンツ(トランクスみたいな形)。ガサガサスースーして変な感じ。

大腸内視鏡検査

検査室に入って、「まだお腹がゴロゴロする気がするんですが……」と言うと、「もう出るとしてもお薬なので、出しちゃって平気ですよ」と看護婦さん。
エエーっと驚いていると、検査台のお尻が乗る辺りに、ペット用のトイレシートに似た感じのものが置いてあった。しかし出しちゃっていいと言われても何か抵抗が……。結局検査中何も出なかったけれど、こういうシートが敷いてあると安心は安心。

検査台にまず仰向けに寝て、ブドウ糖の点滴をされたり血圧やら何やらを計られる。この点滴と同時に血液検査の血液を採取するようだった。
これに15分くらい費やす。医師がやってきて麻酔をする。横になった時点で寝不足で意識が朦朧としていたが、これで更に眠くなる。

横向きになって、「肛門の病気がないか調べますねー」と指をグサッと刺しこまれグリグリされる(背後なので見えないが恐らく指……いわゆる触診というやつか)。これがものすごくイヤな感じで、ちょっと眠気が覚める。それからすぐに検査が始まる。指に比べたら内視鏡が入ってくるほうが全然気にならなかった。そしてスヤスヤと寝てしまう。

検査中、「ここちょっと細胞とっときますねー」という医師の言葉でハッと目が覚める。そこで見た自分の腸の内部は(モニター画面に映っていた)、想像していたよりキレイなピンク色で、ツヤツヤと健康的だった。
本で見た潰瘍性大腸炎の見本写真のただれたような腸とは全く違っていたのでホッとした。

検査後

ウトウトしたまますぐ傍のベッドに連れて行かれて、麻酔から覚める点滴と思われるものを打たれる。思いっきり寝る。ハッと気付いたら午後2時半になっていた。
午後1時くらいに検査が終わったらしいので、1時間半もグッスリ眠っていたということだった。あっという間に時が過ぎていてビックリした。

それから準備室に移り、点滴の針を抜き着替えると、紅茶とビスケットが出てきたので貪り食う。
診察室で医師が何やかんやと話していたが、あまり覚えておらず。何だかまだボーっとしていて……。とにかく、組織検査の結果は2週間後くらいになるけれども、見た感じ潰瘍性大腸炎の可能性は極めて低いとのことだった。

大腸内視鏡検査を受けないとハッキリわからない病気のようなので、受けてよかったです。潰瘍性大腸炎かもしれない、そうじゃないかもしれない……という状態だったこの約1ヶ月間は精神的にちょっとつらいものがありました。

ちなみに費用は1万3千円……ネットで調べて、7千円くらいなのかなと思っていたのですが、倍以上の値段でちょっと焦りました(1万4千円しか持っていなかった)。
財布は寂しくなってしまったものの、病院を出た時は晴ればれとしたいい気分になりました。

受ける前は下剤を飲むというのがイヤでイヤで仕方なかったのですが、体調を崩した時の下痢と違って腹痛があまりなかったのでその点はよかったです(なるべくなら飲みたくはないですが……)。
また、検査後に下痢が続くということもありませんでした。10回くらい立て続けに出た時に、多分薬も一緒に出尽くしてしまったんだと思います(検査から2日後、検査後初のお通じがあり、それはチョット軟便でしたが……検査の下剤は恐らく関係ない……?)。

下痢や粘血便で悩んでいらっしゃる方は、思い切って大腸内視鏡検査を受けてみると精神的に落ち着くかもしれません。

検査を受けてから数年後の追記

検査を受けてから数年を経た今でも、ストレスがたまると必ずといっていいほどお腹を壊します。どうやら身体的な病気ではなく、過敏性腸症候群だったようです。
しかし普段から体をなるべく冷やさないようにしたり、刺激物をあまり口にしないようにしたりを心がけた所、検査を受けた頃よりはだいぶ体調がよくなりました。
皆様もお体にはくれぐれもお気をつけください。