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【乳がん】EC療法を受けた感想【費用・副作用など】

更新日:
       

EC療法(エピルビシン)

2019年3月に乳がんの手術を受けまして、その後術後治療として、4月~6月に抗がん剤治療(EC療法)を受けました。
この記事では、EC療法(3週間ごと4クール)を受けた時に起こった副作用(脱毛、便秘、骨髄抑制、発熱性好中球減少症など)や、実際にかかった費用について書いてみようと思います。

副作用

副作用については相当個人差があるようです。私は自覚症状がある副作用はだいぶ軽めでしたが、骨髄抑制という副作用に悩まされました。

吐き気

抗がん剤の副作用というと、吐き気が真っ先に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
本でもネットでも「EC療法は吐き気が強め」と説明されているので、私も始まる前はこの点が一番不安だったのですが、多少胃がムカムカすることがあるくらいで、吐き気で寝込むとか実際に吐いてしまうということはなかったです。

ただ吐き気止めの薬がたくさん処方されまして、

抗がん剤投与日(1日目)~3日目 イメンドカプセル
2~4日目 デカドロン
2~6日目 ノバミン

という吐き気止めを必ずのんでいました。恐らくこれらをのまなかったら大変なことに……。

EC療法が始まった頃に、夜中に少し気持ち悪くなることがあって、そういう時用の臨時の吐き気止め「ドンペリドン錠」を何回かのんだのですが、ある時、「あれ、この気持ち悪さって……もしかしてお腹が空いているのでは……」と思っておやつを食べてみた所、吐き気が治まりました。
「気持ち悪くなるかも……」と思って夜ご飯をセーブしていたのがよくなかったようで、お腹が空きすぎて気持ち悪くなっていたという……。
それからしっかりご飯を食べるようにしたら夜中に気持ち悪くなることはなくなりました。

便秘

ECを受けると便秘になる方が多いようで、やはり私もEC投与後2、3日目くらいから便秘の副作用が出始めました。それから約1週間ほど便秘がちでした。

便秘薬も処方されていたのですが、私はファイブミニを飲んで乗り切りました。
私はお腹が弱い方なのでファイブミニでなんとかなりましたが、普段から便秘がちな方は便秘薬をのんだ方がいいのかもしれません。


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脱毛

EC投与後2週間少し経って、まずは下の毛が抜け始めました。その翌日から髪の毛も抜け始めました。むしると面白いように取れるので私は思わずむしってしまいましたが、恐らくは自然のままにしておいた方が刺激がなくていいかと……。

1週間ほどかけてどんどん抜けて、最終的に9割方の髪が抜けました。逆にいうと1割くらいは残っています。この残っている毛はなんなのか……どういう基準で残っているのだかは不明です(しかもそこだけちょっと伸びてきている……)。ちなみに下の毛も1割くらい残っています。

まつげ、眉毛はいつの間にか抜けていて、4クール目終了後でやはり残っているのは1割程度。
腋はほとんどツルツル。足、腕は所々残っている感じです(腕の方が結構残っている)。

倦怠感、眠気

抗がん剤のせいなのか吐き気止めのせいなのか、EC投与後1週間くらいはとにかくだるい、そして眠い……!
2~3週間目は割と元気でした。

生理が止まる

3クール目までは普通に生理が来ていました。ただその3クール目の生理がやたら長引きました(8日間くらい)。

4クール目では予定日付近に少しだけ出血がありましたが、すぐに止まりました。今後はしばらく来ないか、もしくはこのまま閉経する可能性もあるようです。

血管痛

抗がん剤投与前は点滴を打つ部分を温める、投与後はその部分を冷やすといい」ということで、ホッカイロや冷えピタを使って対策していたのですが(ホッカイロは温めていた所と全然違う所に点滴の針を刺されて無駄になることもありましたが……)、3クール目くらいからひじを伸ばすと引きつれるような感覚が出始めました。これは血管痛によるもののようです。

ひどいと血管が死んでしまうことがあるようなのですが、私はそこまでではなく、今回は右側が痛いので左側の血管に、今回はその逆で……といった感じで3クール目、4クール目をやり過ごすことができました(腕自体は左腕のみ……手術で右胸を全摘したので、右腕には点滴を指すことができないため)。
EC4回目投与後3週間近く経った今では、ひじを伸ばしても引きつれるような感じはありません。


点滴を打った後の青あざ。ただこれはそんなに痛くありません。投与後~翌日くらいまで冷やしておけば、あともそれほど残りません。血管痛は見た目には何も異常は起こりません。

氷を見ると気持ち悪くなる

これは本当に個人的な副作用(?)なのですが……。

抗がん剤投与中に氷を口に含んでいると口内炎対策になるということでやっていたのですが、そのせいで胃腸が冷えたのか気持ち悪くなってしまいました(その後お腹を温めたら治りました)。
もともと冷え性なので結構いやいや氷を食べていたこともあって、その後しばらく氷を見たり、「氷」と心中でつぶやくだけでもちょっと気分が悪くなるという事態に陥りました。

次回から始まるドセタキセル+ハーセプチンでは、氷を食べるのはやめて冷たい飲み物を口に含むくらいにしておこうと思います(ちなみにECでは幸いにも一度も口内炎はできませんでした)。

骨髄抑制

自覚症状のある副作用はほとんど出なかったのですが、「骨髄抑制」の副作用が出てしまったのがちょっと厄介でした。
骨髄抑制とは白血球、好中球などが減ってしまうという副作用です。これは病院で血液検査をしないと分からないのですよね。

私はEC投与から2週間後の血液検査で、

好中球数 135 / μL
白血球数 1100 / μ1

と、骨髄抑制のグレード分類によると死の一歩手前まで好中球数などが下がっていました……。自覚症状はまるでないのが恐ろしい所です。後から考えると、少し熱っぽかったかな? とか、そういえば歯ぐきから少し出血があったな、顔に吹き出物ができていたな……くらいの感じです。

その後はECとセットで(厳密にいうとEC投与から2日後)「ジーラスタ」という骨髄抑制を予防する注射を打つことになったのですが、この注射がまァお高い……(1本3万円強)!

しかしこのジーラスタ、お高いだけあってよく効くようで、2、3クール目は何ごともなく過ごすことができました。このジーラスタで副作用(発熱したり体が痛くなったり)が出る方もいらっしゃるようですが、私は多少体が痛いかな? くらいで、大変な副作用が出ることはなかったです。

ただジーラスタを打っていれば絶対安心かというとそういう訳でもなさそうで……。
私は4クール目で、ジーラスタを打っているにもかかわらず高熱が出ました。医師によると「発熱性好中球減少症」が原因だそうです。37度5分くらいの熱から始まり、ひどい時は39度……! 37度台~39度の熱が3週間近く続きました(そのせいで次の抗がん剤のドセタキセル+ハーセプチンが1週間延期に……)。

ジーラスタのおかげで好中球の数は減っていなかったのですが、それでも「発熱性好中球減少症」になることがあるとは(これも下手をすると生命に関わる結構まずい副作用のようです)……。
薬で無理やり増やした白血球、好中球なので、いざという時にあまり働いてくれないのでしょうかね……? いや、ジーラスタを打っていなかったらもっとひどいことになっていたのかもしれません。

費用

抗がん剤の金額は体重により変わります。私の体重は37~40キロくらいです。

1クール目

1回目EC療法(1泊2日の入院) 49,640円
グラン(好中球数などが落ちたため注射) 3,170円

2クール目

2回目EC療法 17,970円
吐き気止め(イメンド、デカドロン、ノバミン、ドンペリドン)、抗生物質(レボフロキサシン) 2,870円
ジーラスタ(好中球数などを下げないための予防注射) 32,280円

3クール目

3回目EC療法 16,590円
吐き気止め(イメンド、デカドロン、ノバミン) 2,510円
ジーラスタ(好中球数などを下げないための予防注射) 13,890円

高額療養費の限度額認定証のおかげで、ジーラスタが2クール目よりだいぶ安く済みました。

4クール目

4回目EC療法 17,950円
吐き気止め(イメンド、デカドロン、ノバミン) 2,510円
ジーラスタ(好中球数などを下げないための予防注射) 32,280円
発熱のため診察・血液検査 2,420円
抗生物質(レボフロキサシン) 620円
発熱のため診察・血液検査 1,070円
解熱剤・胃薬(ロキソプロフェン・レバミピド) 390円
発熱のため診察・血液検査 2,170円
抗生物質(レボフロキサシン) 620円

合計

EC療法4クール 102,150円
ジーラスタ(好中球数などを下げないための予防注射) 78,450円
吐き気止めなどの薬代 9,520円
診察代・血液検査 5,660円
グラン(好中球数などを上げるための注射) 3,170円
合計 198,950円

厳密にいうと、EC療法の1回目が入院で、薬代がそこに含まれているので、EC療法がもう少し安くて薬代がもう少し高いのですが、合計するとこんな感じです。
ジーラスタのせいでお値段がだいぶ跳ね上がりました。骨髄抑制が起こらない方が羨ましい――などと言い出したら、抗がん剤をやらないで済む方が羨ましい、健康な方が羨ましい、いやそもそも生まれてこなかった人(?)が羨ましい……となってキリがない訳ですが……。

この記事がこれから乳がんのEC療法を受ける方のご参考になれば幸いです。

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