個人的に好きな岡本太郎の名言(と私が感じる言葉)を集めてみました。
岡本太郎の名言
どうして芸術なんかやるのか――。
創らなければ、世界はあまりにも退屈だから作るのだ。
岡本太郎『歓喜』p.29
今日の芸術は、
うまくあってはいけない。
きれいであってはならない。
ここちよくあってはならない。
岡本太郎『今日の芸術』p.98
「さすがにピカソはうまい」などと言う人が多いようですが、そういう感心のしかたは気をつけなければなりません。もちろん、ひじょうにうまいにはちがいありません。子どもの絵とは、一見似ていて、じつは、まったくちがった高いところにあるものです。しかし、うまいから価値があるんだというような言い方、考え方はまちがいだし、危険なのです。
岡本太郎『今日の芸術』p.144
夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した、それで爽やかだ。
岡本太郎『自分の中に毒を持て』p.27
ほんとうに生きるということは、いつも自分は未熟なんだという前提のもとに平気で生きることだ。
岡本太郎『自分の中に毒を持て』p.72
才能のあるなしにかかわらず、自分として純粋に生きることが、人間の本当の生き方だ。
岡本太郎『自分の中に毒を持て』p.105
激しく挑みつづけても、世の中は変わらない。
しかし、世の中は変わらなくても自分自身は変わる。
岡本太郎『自分の中に毒を持て』p.124
番外編 ピカソの名言
人は夜とか、花とか、あたりにあるものを理解しようともしないで愛するではないか? ところが絵画については理解したいと欲する。
岡本太郎『青春ピカソ』p.44
岡本太郎著『青春ピカソ』に載っているピカソの言葉です。
あとがき
ただ単に熱かったり前向きだったりという言葉にはあまりそそられないのですが、岡本太郎さんの言葉には惹かれるものが多いです。アヴァンギャルドだからでしょうかね。
ピカソが「一枚の傑作を描くよりも、その画家が何者かであるかということが重要である」といったそうなのですが、岡本太郎さんが正にそういった感じですよな。
何で見聞きしたのか忘れたのですが、太陽の塔の制作時、現場の人に「赤い稲妻をどのような線にすればいいか」というようなことを聞かれた岡本太郎さんは、「色がついていればいい」と答えたのだとか。細部にこだわらない器の大きさを感じさせるエピソードです。
もちろん作品も素晴らしくて、私は特に『傷ましき腕』が好きです。
本では上にも載せた『自分の中に毒を持てa』が好きですね。ゲージュツに興味がある方はもちろんのこと、興味がない方でもエネルギーがもらえる内容かと思います。未読の方はよかったらお読みになってみてください。