以前ネット販売の決済を自分で行っていた時に、ゆうちょ銀行の振替口座で屋号名義の口座を作りました。
これから屋号や団体(サークルやグループ)名義の口座を作ろうと思っている方の参考になるかもしれないので、その時の手順を以下に書いておきます。
ゆうちょ銀行の振替口座と総合口座の違い
振替口座 | 総合口座 | |
---|---|---|
口座記号 | 0から始まる | 1から始まる |
利点 |
|
|
欠点 |
|
|
振替口座とは、送金や決済の利用に特化した口座です。
総合口座とは一般的な口座のことです。
払込手数料について
送金する方(=お客様)が窓口を使うか、ATMを使うか、ゆうちょ銀行の口座を持っているか……によって払込手数料が変わります。
窓口で支払う場合、振替口座に送金するほうが払込手数料が安いですが、ATMで支払う場合、総合口座に送金するほうが払込手数料が安くなることがあるようです。
手数料に関してはちょくちょく変更があるようなので、下記でお確かめください。
振替口座は屋号のみの表記が可能
法人格を有さない個人事業主の方は、屋号を別名として登録した振替口座を開設いただけます。
別名のみを表記することも可能です。
送金・決済・受取りサービスについて
総合口座では、個人商店などでも個人名義でしか口座が作れないようです(総合口座でも屋号名義で作れたとか、屋号+個人名義なら作れるという情報がネット上にありますが、真偽のほどは不明)。
それに対し振替口座では、屋号のみが表記された口座を作ることができます。
しかしただ単に個人名で口座を作る時と違って、身分証明書・印鑑以外に必要なものが出てきます(後述します)。
振替口座の問題点
振替口座にはひとつ問題があって、「お金が振り込まれました」という通知が、振り込まれてから3日くらい経ってからじゃないと来ないです(振替口座には通帳がないので、郵送でお知らせが来ます)。
総合口座の場合は、払い込んでもらったらその日にでも、通帳記入で即座に入金が確かめられます(総合口座の払込手数料が少し高いのは、多分その為なんですね)。
個人名義の口座で、送金手数料が少し高いが、入金が早く確かめられる(=商品発送に速やかに取りかかれる)「総合口座」にするか、
屋号名義の口座で、送金手数料が少し安い(=お客様の負担を減らせる)が、入金確認に数日かかる「振替口座」にするか……
うらなか書房は悩んだ末、やっぱり少しでもお客様の負担を減らしたいのと、屋号名義の方がカッコイイのでは……という理由から、「振替口座」を使うことにしました。
振替口座を屋号や団体(サークルやグループ)名で作る方法
まずは郵便局で直接尋ねてみました
まず郵便局に直接行って、「振替口座を別名表記で作りたいのですが」と尋ねてみました。すると、
というお答えが返ってきました。
「どういったものが証拠になるのですか」と続けて訊くと、
とのことでした(こう書くと何だかつっけんどんなようですが、郵便局員さんの応対はとても親切丁寧でした)。
その日は申込用紙だけもらって一旦退却して、ゆうちょのお問い合わせからメールで質問してみました(現在問い合わせは電話でしかできないようです)。
メールで問い合わせ
振替口座を別名表記で作りたいのですが、郵便局で尋ねた所、別名で実際に活動しているという証拠が必要だと言われました。
どういったものが証拠になりますか。
ちなみにこんな活動をしています。
(うらなか書房のURLを記入)
と尋ねた所、
- 屋号により登記されている場合又は人格なき社団にあたる場合には、登記簿謄本、規約等の写しをご持参いただき、口座を開設することができます。
- 別名を使用される際は、別名が使用された発行物等、別名に関する資料を提示していただき、口座を受け持つ貯金事務センターでの承認が必要となりますのでご了承ください。
というお返事がきました(一部抜粋です)。
ここで「発行物」と具体的に言って頂けたのは、質問メールにうらなか書房のURLを書いておいたからかと思われます。
規約等の写しについては、ネットで調べた所情報が出てきたので、それを真似して作りました(どこのページに載っていたのかは失念してしまいました……)。
規約の写し
- 本会名称を「 屋号・団体名など 」とする(以下本会と略す)。
- 本会の本部は、 住所 に置くものとする。
- 本会は、 口座を作る人の名前 作品の 作っている商品類、「自主制作雑誌」など の制作と頒布を目的とする。
- 本会の役員は下記の通りである。役員は、本会の運営に議決権を有する。
幹 事 口座を作る人の名前
会 計 口座を作る人の名前
編 集 口座を作る人の名前 ※ - 本会の運営は、必要のあるごとに、役員の合議により決定するものとする。議決方法の詳細については定めない。
- 本規約の改正は、役員の合議によるものとし、適宜公示する。
以上
※全部同一人物の名前で大丈夫でした。
ご利用の際はアンダーラインの部分、その他適合しない箇所を書き替えて下さい。
申込時に持参したもの
- 申込用紙
- 規約の写し
- 発行物
(現物を持っていったら、郵便局員さんがその場でコピーをとってくれました) - 印鑑(個人のもの)
- 免許証(身分証明書)
上記を持参して申し込んだ所、一週間後くらいに無事承認されました。
2016年1月追記
これを書いた頃と違い、今現在ではネットバンクがかなり普及していますので、振替口座を作るメリットはあまりないかもしれません。
しかしどなたかのお役に立つかもしれないので、このページは残しておこうと思います。
ちなみに、楽天銀行の屋号名義口座(個人ビジネス口座)は、開業届のコピーを添付して割とスンナリ作れました(事前に個人口座を作っておく必要があります)。
folder 役に立つかも